相続
2018/06/29

個人年金と相続対策についてのあれこれ

(写真=Mentari Merah Studio/Shutterstock.com)
(写真=Mentari Merah Studio/Shutterstock.com)
相続税の非課税枠を活用する方法として生命保険の死亡保険金を活用する手法はよく知られています。死亡保険金は、相続税法第三条を根拠として500万円×法定相続人の数の金額が相続財産から控除されるものです。被相続人が亡くなってから支給される死亡退職金も同様に500万円×法定相続人の金額の控除枠があります。

それでは、個人年金という形で保険金を受け取った場合や、企業から年金を受け取った場合はどうでしょう。特に亡くなる前から個人年金を受け取っている場合、死亡保険金とは計算式が異なります。将来のために知っておきたい年金と相続税について紹介します。

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公的年金は相続の対象となるのか?

まず、公的年金について解説します。厚生年金や国民年金は、本人だけが受け取る権利を持つので相続されません。すでに受け取った年金については、手持ちの現金として相続財産に含まれます。年金が死亡後も支払われてしまった場合はその分を返納します。逆に未支給年金がある場合は相続の形は取られず、遺族が受け取ることができます。

未支給年金は相続財産でなく一時所得として計算され、所得税の対象となります。また、厚生年金や国民年金受給者が亡くなった時、遺族に支払われる遺族年金については相続税も所得税も課されません。

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企業年金は相続税の対象となるのか?

企業から年金を受け取っている場合はどうでしょう。企業年金については企業によって違いますが、遺族一時金や遺族年金については、被相続人の死亡によって支給される退職手当金等に当たるので、相続税の対象となります。相続財産として扱われる以上、所得税は課されません。

個人年金を相続した場合は相続税の対象となるのか?

個人年金とは、保険会社と個人で契約し、保険金を年金の形で支給してもらう形態を指します。個人年金は被保険者が生きている間に受け取る場合と、死亡保険金を年金として分けて支給してもらう形があります。個人年金を受け取る場合は、手元にないお金に相続税が課されることに注意しましょう。

個人年金の場合、相続税を計算するもとになるのは「年金受給権」です。年金受給権は相続税法第24条の規定により、解約返戻金か、一時給付金として受け取る予定の金額と、予定利率によって計算された年金総額の3つのうち、高い方が相続財産とみなされます。相続税の評価に計算されなかった部分については所得税・住民税の計算対象になります。

個人年金を保険の一種として相続税対策に使えるかは契約方法によりますが、個人年金の受給権は死亡保険金と違い、500万円×法定相続人の数にあたる金額が控除されず、相続税を軽減できるとは言えません。ただし、存命中に個人年金を受け取ればその一部が所得税の計算から控除されます。

ちなみに、保険料負担者が被相続人でない場合、年金受給権を保険料負担者が取得することになれば所得税として、保険料負担者以外が取得するなら贈与税として処理されます。
 

執筆:株式会社ZUU

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