相続
2018/08/09

お盆だからこそ話しておきたい、「争続」回避のための遺産分割

(画像=PIXTA)
(画像=PIXTA)
相続について考えたことはあるでしょうか。「私の家族は仲が良いので相続トラブルなんて無縁の話」、「そもそも相続トラブルが起こる程の財産は持っていない」、とお考えの方は要注意かもしれません。遺言書があっても、場合によっては相続問題をきっかけに、大切な家族の関係が険悪になることもあるものです。

このようなトラブルを引き起こさないためにも、家族が集まるこのお盆を機会に、ご自身の財産について話し合ってみませんか。

家族が集まるお盆に遺産分割方針を話しておく

家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割の事件のうち、約3割が1,000万円以下の相続財産です。5,000万円以下まで含めると事件数は7割を超えており、金額の多寡ばかりがトラブルの元ではないことが窺えます。

遺産額に関係なく、相続トラブルが起こってしまう原因の一つに、相続を受ける側の感情が挙げられます。「どうして長男である私が、弟よりも相続金額が少ないのか」、「実の子である私より、どうして再婚相手が多額の財産を相続するのか」、などといった個々人の感情が大きく関係しているためです。

それでは、どうしたらこのようなトラブルを未然に防げるのでしょうか。それは、ご自身が健在なうちに、家族に対して、自身の財産に対する意向を伝えるとともに、家族の感情を事前に確認し、今後の生前贈与や相続の方針を作っておくことだといえます。

生前贈与の受贈候補者へ受贈意思を確認する

生前贈与を検討している場合には、受贈候補者の意思を確認する必要があります。贈与は民法第549条に以下のように定義されています。

「贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる」

これは、贈与は贈与者側の意思だけではなく、受贈者が財産を受け取る意思を表明して、初めて成立するということです。相続税の納税負担を抑えるために非課税の生前贈与を検討している場合は、事前に受贈者である家族の意向を確認してから手続きを行わなければなりません。

家族の特定の人物に偏った生前贈与を行う場合には、遺産分割の割合で調整することを検討し、あらかじめ家族と話し合うことで、家族の不平・不満といった感情を抑えることが大切になります。

>> 【無料eBookプレゼント】「相続トラブル」に巻き込まれないためには?

公正証書遺言で安全な遺産分割方針を

家族と話し合い、生前贈与や遺産分割の方針を固めることができた後は、遺産分割方針を遺言によって残すことが必要になります。遺言には①自筆証書遺言、②秘密証書遺言、③公正証書遺言の3種類があります。一番手軽に作成することができるのは、自筆証書遺言となりますが、そのリスクを認識しておく必要があります。

自筆証書遺言は自分で作成し、保管することができます。そのため、遺言書の保管場所を忘れてしまう、または、伝えることができない状態になってしまう、といった事態が起こりかねません。それ以外にも、相続人から「本人作成のものではない」と主張されたり、遺言書の内容を改ざんされたり、遺言書を偽造・廃棄されたりといったリスクもあります。

自筆証書遺言、秘密証書遺言は記載の内容に法的な要件に不備がある場合、遺言自体が無効になる可能性があります。その結果、遺産分割協議をすることになり、遺産分割に対して自身の意向が反映されず、相続トラブルへと発展してしまうおそれもあります。

一方、公正証書遺言は公証人に遺言を作成してもらい、公証役場で遺言の原本を保管してもらう形になります。そのため、遺言書の保管場所がわからなくなることや遺言書の改ざん・偽造・紛失のリスクはなくなります。また、法的要件で不備が生ずることがないため、遺言自体が無効になることはありません。

公正証書遺言の作成には費用がかかりますが、先に挙げたリスクを防ぐためにも遺産分割方針は公正証書遺言にすることをお勧めします。

家族を守るためにできることを

「うちの家族は相続トラブルとは無縁だろう」と安易に考えていると、思いもよらず大切な家族の間で骨肉の争いが起こる可能性もあります。ご自身の財産に対する贈与・相続の意向や家族の感情を擦り合わせ、公正証書遺言という形で遺産分割方針を示すことが、家族を守ることに繋がります。家族の意向は確認できたけれど、多忙で遺言書を作成できないといった方は、遺言信託を利用するという手もあります。金融機関によっては、遺言信託だけでなく、生前贈与や相続手続きの代行、資産運用コンサルティングなども併せて提供しています。お金に関する幅広い相談に乗ってもらえる頼もしさは、金融機関ならではと言えるでしょう。ぜひ、自身ができるより良い方法を模索してみましょう。

執筆:株式会社ZUU

>> 【無料eBookプレゼント】「相続トラブル」に巻き込まれないためには?

>>おすすめのセミナーはこちら
 

【オススメ記事】
相続財産を管理するのは誰?家族がいない場合は?
遺言信託のメリット・デメリットとは?
個人年金と相続対策についてのあれこれ
相続トラブルを防ぐために今できること5つ
高級感あふれるプライベート空間「プレミアサロンうらわ」訪問記

PREV 親族が集う盆暮れに向けて知っておきたい、個人財産贈与・相続の流れ
NEXT 相続財産を管理するのは誰?家族がいない場合は?

関連記事