相続
2018/11/20

不動産の相続が始まったら、具体的にどうすればいい?

(写真=Burdun Iliya/Shutterstock.com)
(写真=Burdun Iliya/Shutterstock.com)
相続は時間との戦いでもあります。当初は時間に余裕があると思っていても、いざ相続が始まると手続きに苦慮し、気づいたときには期限内にすべてを終わらせるのに四苦八苦するといった人は少なくありません。

とくに不動産が遺産に含まれていると、権利関係や物件の調査、遺産分割、相続登記、相続税の申告および納付など、さまざまな手続きが生じます。そこで、本稿では「相続が開始してから具体的にどのように行動していけばよいのか」について各種手続きの概要とポイントを紹介します。

遺言の有無や物件に関する調査

遺言の有無は最初に確認すべき事項です。もし、遺言の中に「この不動産は長女に相続させる」といった内容が含まれていれば、相続人や財産の分け方について、基本的には遺言に従えばよいため、スムーズに手続きが進みます。

遺言の調査についてですが、公正証書遺言の場合、公証役場に行けば遺言の内容を確認することができるため、遺族にとっても利便性が高いといえるでしょう。これに対して、自筆証書遺言の場合、関係者でその有無を探す必要があります。場合によっては遺言が見つからないというリスクも覚悟しておかなければなりません。

当初は遺言がないと思っていたのにもかかわらず、遺産分割協議がまとまりそうな頃になって、「故人の引き出しの奥から遺言が見つかった」という話になると話がこじれるおそれもあります。そのようなことが起こらないように十分注意をしておきたいところです。

次いで調査の結果、遺言がないと分かれば、遺産分割協議で相続財産の分け方を決めなければなりません。そのためには相続人が誰であるのかを確定する必要があります。相続手続きの中で今まで家族が知らなかった相続人が現れるということもないわけではありません。

そのため、相続人の確定とともに「遺産にはどのようなものがあるのか」をリストアップする必要があります。不動産が含まれる場合には、登記簿を閲覧したり、現地調査をしたりといった物件の調査が必要です。

遺産分割協議など

遺産分割協議では、すべての相続人が参加して遺産分割の方法を話し合うことが重要です。本来は権利を持っている相続人が1人でも欠けると協議自体が無効になるおそれがあります。そのため、上述したように誰が相続人であるのかを確定することが大切なのです。協議の結果は遺産分割協議書という文書にまとめられます。遺産分割協議書には相続人全員の署名および実印の押印が必要です。

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相続の登記について

たとえば、不動産を売買した場合、所有権は契約にもとづいて売り主から買い主に移転します。仮に登記を移さなくても、契約の当事者間では所有権は有効に移転しています。しかし、第三者から見ると、このような契約が存在しているのかどうかは一見して判別できません。そこで、所有権などが自分にあることを第三者に示すための手段が必要となります。それが登記という制度です。登記は第三者への対抗要件とも呼ばれます。

相続した不動産については相続登記が必要です。法務局に登記申請を行うためには、登記の原因があることを示す遺言書や遺産分割協議書を提示しなければなりません。また、被相続人の戸籍謄本などを添付する必要があります。被相続人が生まれてから亡くなるまでの記録がすべてつながるよう、除籍や改製原戸籍を収集するのは意外と大変です。このような準備も合わせて進めておくとよいでしょう。

相続税の申告や納付

相続税の申告は相続の開始から10ヵ月以内に行う必要があります。そのほかにも、相続放棄や限定承認は3ヵ月以内、被相続人の準確定申告は4ヵ月以内などの期限が決まっているものがあります。
特に不動産が複数ある場合や評価が複雑な不動産がある場合には、相続税申告のための準備に時間がかかるので早めに税理士などの専門家に相談しておくのがポイントです。

不動産について詳しくポイントをご説明しましたが、相続では、金融資産など、不動産以外にも手続きが必要となります。金融機関等によっては、相続手続きを代行する遺産整理業務というサービスもありますので、そのサービスの利用をするというのも手です。相続手続きの時間の余裕はそれほどないと考え、スケジュールを頭に入れておき、手続きを進めていきたいものです。
 
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