資産運用
2019/06/28

中小法人の余剰資金はどのように運用すれば良いのか

(写真=SmartPhotoLab/Shutterstock.com)
(写真=SmartPhotoLab/Shutterstock.com)
企業が生み出した利益は余剰資金や内部留保とも呼ばれ、現金の他、有価証券、投資用不動産、事業用資産などさまざまな資産で構成されています。

リスクに備えて現金での余剰資金の確保は必要ですが、今回は余剰資金の運用・活用方法についてお伝えします。

内部留保の拡大がさらなる財務体質の強化に

財務省の統計によると、2017年度の企業(金融業・保険業を除く)の利益剰余金の合計は446兆4,844億円で、そのうち資本金が1,000万円~1億円の企業は149兆6,804億円(前年比+8.4%)、資本金が1,000万円未満の企業は15兆8,758億円(前年比21.0%)となっていて、年々内部留保の額は増加しています。

このような余剰資金の活用方法として、まずは本業への「事業投資」が挙げられます。設備投資や既存・新規事業へ投資することで利益を生み、結果内部留保のさらなる拡大や財務強化を図ることができます。

銀行などの金融機関側から見れば内部留保の大きい企業は相対的に信用力が高く、より有利な条件で融資を受けることも可能です。また借入金がある場合には返済期間や金利などの条件を考慮した上で、その返済に充てるという活用もできます。

財務状況を確認し余剰資金を運用へ

また、余剰資金は社長をはじめとした役員や従業員に利益を還元する方法もあります。特に従業員への還元は業務に対する士気や企業への帰属意識を高め、結果的に利益を増やす効果も期待できます。

それに社長個人に還元することで、不測の事態が起きた場合のための法人への貸付資金を準備することも可能です。

さらに自社株式の買い取りのために活用もできます。会社法上、剰余金の配当や自己株式の取得は、「分配可能額」の範囲内で可能となっていて、分配可能額は剰余金の額を基に計算されますので、余剰資金が大きいほど自社株式の買い取りもスムーズに行えます。

余剰資金にはこのような活用方法が考えられますが、使途が決まっていない余剰資金については、財務状況を確認した上で運用にまわす活用方法も考えられます。

低リスクの主な運用先と注意点

リスクが少ない運用先としては債券(国債・社債)があり、国債については利率が低いため社債や外貨建債券が選択肢として挙げられます。

償還日まで保有することでその期間利子が受け取れますが、償還前に現金化が必要になった場合には元本割れのリスクがありますので、償還時期を分けて運用し現金化できる時期もずらしておくことが必要でしょう。

株式・投資信託も元本割れのリスクがありますが、配当金や分配金を受け取れるメリットもあり定期的な収益を得ることもできるでしょう。不動産投資信託(REIT)で運用をすることで間接的に不動産投資を行うことも可能です。

現物の不動産に投資する方法も考えられます。賃料収入は毎月の安定した収益を生み出しますし、物件によっては値上がりによる売却益も期待できます。ただし換金性は株式などの有価証券よりも低い、現金が必要となった場合には売却損が出てしまうケースもあります。

また、投資金額が大きくなるケースもあることから少額から投資できる「不動産小口化商品」を複数保有することで、不動産の分散投資も可能です。

このように、個人と同様に法人についても運用を行うことで余剰資金を有効に活用することも可能なのです。まずは運用以外の使途があるかを確認した上で、なお余剰資金が活用できるとなった場合には、運用することを検討されても良いでしょう。

なお利益が出た場合には法人税などがかかりますので、課税関係を税理士などの専門家の方に確認をした上で始めることをおすすめします。

執筆:株式会社ZUU

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