不動産
2018/12/20

賃貸経営ではどのような税金がかかるのか?

(写真=George Rudy/Shutterstock.com)
(写真=George Rudy/Shutterstock.com)
ワンルームマンションや戸建てなどの賃貸経営を始めると、さまざまな税金がかかってきます。これらの税金については前もって理解しておくことが大切になります。万一、これらの確認を怠ると、思わぬところで税金が発生したり、忘れた頃に納税通知書が届いたり、時には税額が大きく変わったりするおそれがあります。

このような事態に陥らないためには、まず賃貸経営における税金の「種類」と「時期」を押さえておくのがポイントです。本稿では、賃貸経営について①不動産の取得時、②経営を行っているとき、③不動産の売却時、という3つのタイミングにわけて、どのような税金が発生するのか説明します。

不動産の取得時にかかる税金

まず、不動産の取得時には以下のような税金が発生します。

●印紙税
不動産を取得する際にはさまざまな契約を締結しなければなりません。その際、契約書に記載する金額に応じて印紙を貼る必要があります。

・建物を建築するのであれば「建築工事請負契約」
・不動産を購入するのであれば「不動産売買契約」
・不動産投資ローン利用時であれば「金銭消費貸借契約」
・土地を借りて建物を建てるときには「土地賃貸借契約」

●登録免許税
土地や建物を購入したときには所有権の移転登記、建物を建築したときには所有権の保存登記が必要です。また、融資にともない抵当権の設定が必要な場合には抵当権設定登記を行います。このような登記に際しては登録免許税がかかります。

・土地や建物を購入したときには「所有権の移転登記」
・建物を建築したときには「所有権の保存登記」
・融資にともなった抵当権の設定が必要な場合には「抵当権設定登記」

「印紙税」と「登録免許税」は不動産仲介会社や司法書士に印紙の購入なども含めて手続きをフォローしてもらえるため、あまり意識をしなくても納付を忘れることはないでしょう。一方、「不動産取得税」は物件が所在する都道府県税事務所から納税通知書(納付書)が送られてくるので自身で納付をする必要があります。

●不動産取得税
不動産取得税の標準税率は、固定資産税評価額に対して4%となっていますが、軽減税率(2021年3月31日まで3%など)や各種の特例が設けられています。不動産取得税の納税通知書は不動産を取得してから約半年~1年後という、忘れた頃にやってきます。このため、納付に際しては前もって準備しておくことが不可欠です。

賃貸経営を行っているときの税金

不動産を所有している期間を通じて、毎年かかってくる税金もあります。固定資産税・都市計画税がこれに該当します。これらは、毎年1月1日時点の所有者に対して課される地方税であり、市区町村からの納税通知書により納付します。

なお、賃貸経営を始めると毎年確定申告をすることも必要になります。会社員とは異なり、賃貸経営は不動産所得が生じる事業であるためです。そして、税務署に確定申告をすると、その情報は自治体にも伝達されます。結果、翌年の住民税にも反映されます。とくに所得が増えた場合、時間差で住民税が高くなります。また、賃貸経営の規模によっては事業税がかかることもあります。あわせてその点にも気を付けなければなりません。

不動産を売却したときの税金

不動産投資では出口戦略も重要です。どの時点で売却したり、建て替えたりするかによってトータルの収支にも大きな差が出てきます。加えて、不動産売却はタイミングによって税額にも大きな影響が出るため注意が必要です。不動産を売却すると譲渡所得が発生します。土地や建物の譲渡所得には申告分離課税という方式が適用されます。つまり、他の所得と合算しないで単独で税率を乗じて税額を計算します。

譲渡所得の税率は短期と長期で大きく食い違います。所有期間5年以内で売却すると、短期譲渡所得として所得税30.63%、住民税 9%が適用されます。これに対して、所有期間が5年超の場合には、長期譲渡所得として所得税15.315%、住民税 5%が適用されるのが原則です。

賃貸経営の税金は情報の有無が明暗を分ける

上述した譲渡所得などで顕著な通り、不動産の税金は「知っているかいないか」の差だけで、税額に大きな差が出ます。これらの情報を知らずに不動産を売却してしまったため「もう少し保有していれば税率が半分になったのに」と悔やんでも後の祭りです。

賃貸経営は事業です。ただ運用するだけではなく、税金も含めた十二分な情報の把握と前もっての情報収集もとても大切なのです。税金の細かいルールを覚えるのは大変ですが、おおまかな仕組みを押さえておけば、後は専門家などに相談することで効率的な事業運営も可能となります。

執筆:株式会社ZUU

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